中野公揮が、ISSEY MIYAKE2023春夏コレクション発表で演奏
2023.6.22
2020年、パリ・オペラ座オープニングガラ公演で、日本人として初めて演奏した、作曲家・ピアニストの中野公揮(グランマーブル所属)が、ISSEY MIYAKE2023年春夏コレクション発表の音楽を担当した。今回デザイナーから「ブランドコンセプトである“一枚の布”と、コレクションコンセプトであるやわらかい彫刻」というテーマを託された中野は「音楽を、一枚の巨大な布が絶えず揺れながら、その振幅が徐々に大きくなっていくようなものにしたいと考えて、約15分の時間を切れ目なくたっぷりと使って、一つのモチーフがグラジュアルに発展していくようなイメージを持って制作しました」。
その音楽は、一定のリズムで歩くモデルに寄り添い、ダンサーが登場するフィナーレでは、中野も踊っているかのように演奏。舞台を高揚感で一体にした。
デザイナーの近藤悟史は「聴く人の感覚を感動的に没入させる彼の音楽には目が離せないものがあり、そこが魅力的で刺激的だと思っています。 彼がピアノと対話しデジタルで音を操作する方法は、プリミティブで現代的。ライブで見ると、それがより感じられる」と語った。
Photography: Olivier Baco / Courtesy of ISSEY MIYAKE INC. |
©Camille Pradon |
中野 公揮 Profile
東京藝術大学の作曲科に学ぶ。2015年からパリに拠点を移しフランスのレーベルNø Førmat!と契約。2016年スティングなどとの仕事で知られるチェリスト、ヴァンサン・セガールとの作品『Lift』を、2020年に初のピアノ・ソロ・アルバム『Pre-Choreographed』をリリース。2021年にパリ・オペラ座でダミアン・ジャレ振付『Brise-lames』の音楽を手がける。2022年5月に2枚目となるピアノ・ソロ・アルバム『Oceanic Feeling』をリリースした。
「Oceanic Feeling」
https://idol.lnk.to/OceanicFeeling